2010年10月02日

炭焼きの夫へ

「炭焼きの夫へ」朱時卍時

あなたが炭焼きになったから、
カルボナーラが苦手になった。
あなたが炭焼きになったから、
ほら、あそこのお家は燃えてしまって、
中にいたお嬢さんも炭になってしまったじゃない。
なのにあなたはそんなことなど気にしていないみたい。
どうして炭焼き帰りのその顔が、
そんなにすっきりしているの?
ああ、それともそう。
あなたはあのお嬢さんのことを炭になってなお、愛しているというの?
あの子の炭を毎夜、炉へとくべては、
官能の煙を肺の奥底、深くまで、
ああ、吸い込んでいるのでしょう!

だったら私のことも焼けばいい!

あなたの好きな備長炭より丁寧に焼いてさえくれれば、
あんな小娘の煙より、
私が満足させてあげましてよ、
このスカートの内でくゆる、
ビロウドの煙で……
posted by 朱時卍時 at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 妄想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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