2011年08月08日

やがて訪れる原発忌へ〜原発詩〜

「漂う不安〜哂い〜」  朱時卍時

   

片陰に 潜む遺体の温もりが

経帷子の雲診て哂う


 HA・HA・HA
 

キマイラの時代 やってくる

 

弔歌[ネーニエ]の飛沫 降り懸かり

キマイラの子が 眼を開ける

 

璃鏡の水底に

そんな世界が見えるじゃないか


HA・HA・HA

 幽暗 岸辺の溜息は

壊れた喇叭の喘ぎ声

鳴かない蝉の虚しさよ

 

古い書物の肉色に

歯を立てられない虚しさよ


 HA・HA・HA

いつまで続く 夕闇は

いつまで叫ぶ 無声の者は

 HA・HA・HA

 キマイラの時代はすぐそこだ 

 HA・HA・HA

学智ある巫女[シビュラ]よ

教えておくれ 原発忌

お前が瞑る その時を


 ……HA・HA・HA

 眠れ 眠れ
 巫女よ、ともに

 HA・HA・HA……


 そうしてお前が寝たのなら、くれてやる。
 ろくでなしの花束を 
 R−平坂のはなむけに

 HA・HA……

 HA……

 今日がお前の原発忌
 今日が僕らの生誕祭

 HA……
 ハ、
 は

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2010年08月21日

「MAPPOU」

「MAPPOU」朱時卍時

花梨の園の夕暮れに
弥勒菩薩の腰掛ける
餓鬼の群がる末の世に
光、一条 蜘蛛の糸

伏せた眼差し二十一
高層ビルの簪が
ぬかるむ肌に突き刺さる
凍てつく血潮の華が咲く

伏せた眼差し二十一
剣翳した雄叫びが
紅煉の雪を舞い散らす
灼ける千手の節が鳴く

伏せた眼差し二十一
波璃の星降る幽闇が
揺れる薔薇を圧し潰す
掠れた足音 土が聴く

光、一条 蜘蛛の糸
餓鬼の群がる末の世に
弥勒菩薩の腰掛ける
花梨の園の夕暮れに
二十一日 思惟の影





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ラベル: 末法 弥勒
posted by 朱時卍時 at 12:35| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「少女の象」

「少女の象」   朱時卍時

ああ、ほら、見てごらん。
遠くから象がやってくるよ。
ああ、あれはまだ処女の象さ。
この世に蔓延る荒魂に任せて、
彼女はこの街にさまよいに来るのさ。
ああ、ほら、あのあどけなさの残るを見ろ。
何とも寂しげな顔をしている。
真夏の蚊取り線香が消えようとするのを、
切実に止めようと願う柔らかな風の残像だ。
ああ、彼女は一体どうするつもりなのだろう。
足の無い旅人と共に、ここでさまよい続けたいのか。
あっという間に花を枯らして、
枯れ草の呟きを胸に抱えていくのか。
ああ、見ろ!
彼女が今、自らの鼻を切り落とした。
長い鼻で客を引く見せ物業者に、
いよいよ嫌気がさしたのだ。
ああ、少女よ、
自らを恥じ、鼻を切り落とした少女の象よ、
あなたはその高潔さを抱いて、
故郷へと帰るがいい、
切り落とした鼻を置いて。
見世物小屋の影を踏み。







☆著作権は朱時卍時に帰属します。無断での複製、転載を禁じます。
ラベル: カルト
posted by 朱時卍時 at 12:16| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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